ペインクリニック

かねむらクリニック

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    休診日 木曜午後、土曜午後、日曜、祝日

    ※神経ブロック療法は月水金土の午前のみ

ペインクリニック

ペインクリニック=痛みの専門外来

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ペインクリニックという言葉を聞きなれない方もおられると思います。
整形外科疾患による痛みから、神経痛、頭痛など、痛みを伴う病気全般を専門に治療する科です。
また、痛みだけではなくしびれ・自律神経の異常や麻痺を伴う病気も対象になります。
痛みのメカニズムは複雑で、慢性になればなるほど、治療も難しくなります。
痛みが続くと、血管が収縮して循環が悪くなり、さらに痛みが増強するという悪循環に陥ります。
頭の中は痛みのことでいっぱいになり、心もふさぎ込み、より痛みに過敏になります。睡眠や食欲に影響およぼすことにもなります。

また痛いところを動かさなくなることによって筋肉の萎縮がおこり、日常生活にも支障をきたすことになってしまいます。
特に高齢者の痛みは、加齢変化によるところも多く、完治が難しい場合が多いですが、適切な治療で痛みを少しでも和らげ、骨粗鬆症が進行しないように治療を行い、ロコモティブシンドロームを予防し、日常の生活動作を維持していくことが、健康で長生きしていくために大切です。
当院では、麻酔科医として多くの急性痛、慢性痛の治療に携わってきた経験を生かして、まずはお話を伺い、患者様の症状やご希望に応じて、神経ブロック内服薬リハビリテーション療法を組み合わせ、痛みを緩和して、本来備わっている自己回復力を引き出し、痛みのない快適な生活を過ごせるようサポートいたします。
より高度な神経ブロック療法や手術療法が望ましいと考えられる患者様には適切な医療機関へのご紹介も積極的に行っております。

対象疾患

顔面痛、頭痛(片頭痛、群発頭痛、筋緊張性頭痛)、肩こり、五十肩
頚椎症(後頚部痛、肩痛、手のしびれ、めまい、頭重感)
頚肩腕症候群(頚椎の原因により、頚部、肩、腕にかけて痛む病気)
頚椎打撲(むち打ち症)、肘、手首、足首等の痛み
腰痛症(ぎっくり腰、ヘルニア、変形性腰椎症)
坐骨神経痛(おしりから足にかけての突っ張り感や痛み)
下肢痛、冷え性、しびれ(脊柱管狭窄症
帯状疱疹(ヘルペス)、肋間神経痛
膝痛(変形性膝関節症)
顔面神経麻痺、突発性難聴
反射性交感神経萎縮症(カウザルギー)、線維筋痛症
自律神経失調症、更年期障害、外傷後の痛み
四肢循環障害(閉塞性動脈硬化症、レイノー病、バージャー病)
脳梗塞後痛(視床痛)、癌性疼痛、術後痛
骨粗鬆症

神経ブロック療法とは?

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神経の近くに局所麻酔薬(歯医者さんで歯を抜くときに使いますよね)を注射し、痛みを感じにくくします。
持続する痛みの場合、血管が収縮し血行が悪くなり、痛みを感じる物質が産生され、ますます痛みが強くなるという悪循環に陥っています。
局所麻酔薬の効果は一時的ですが、その痛みの悪循環を断ち切り、痛みのない時間を作ってあげることにより、実際には局所麻酔薬の作用が切れても、痛みがブロックする前より改善していきます。 (一時的な痛み止め効果だけではありません!)
また、神経ブロック療法で血流が良くなることで、痛みを強くしている循環障害が改善され、自己回復力が促進される効果もあります。

注射ということで抵抗感や恐怖感がある方もいらっしゃるかと思いますが、非常に細い針を使用して、なるべく痛くないように行なっていますので、ご心配はありません。

よくある質問へ

当院で行なう代表的な神経ブロック療法

星状神経節ブロック(SGB)

ペインクリニックで行なう代表的なブロックです。
頚部に注射をして、星状神経節という交感神経に局所麻酔薬が広がることにより、上半身の血行を改善し、痛みを和らげ、自律神経のバランスを整えます。
頭部の帯状疱疹、頭痛、頚椎症、顔面痛、鼻アレルギー、肩こり、顔面神経麻痺、突発性難聴などに効果があります。
上半身の帯状疱疹後神経痛にも効果が高い治療です。
非常に細い針ですので、それほど痛くなく注射自体は30秒ほどで終わります。
注射の後は20分位お休みになっていただきます。
片頭痛には、痛み自身を改善するだけでなく、頭痛発作の程度や頻度を減らすという長期的な効果もあります。

硬膜外ブロック

背中から脊髄の手前にある硬膜外腔というスペースに局所麻酔薬を注入します。
手術の麻酔としても行なわれています。胸から足までのさまざまな痛みの治療として行ないます。
特に腰痛、椎間板ヘルニア、脊柱官狭窄症、坐骨神経痛、胸から下の帯状疱疹、肋間神経痛などに効果があります。
慢性の腰痛、下肢痛、下肢しびれに対しても、下肢の血行障害を改善することによる長期的な効果もあります。
起立や歩行も困難な急性の腰痛(いわゆるぎっくり腰)に対しても、著明な効果が認められます。
注射の後は30分程度お休みになっていただきます。

トリガーポイント注射

最も単純な注射です。
痛みのツボともいえるトリガーポイント(圧痛点)に局所麻酔を注入することにより、筋緊張を解除し、痛みを取ります。
一時的な効果だけでなく、筋緊張(こり)が緩和され、体がリラックスすることにより、痛みが起こりにくくなります。
肩、腰痛、背部痛、後頚部痛、肘痛等に効果があります。

肩甲骨上神経ブロック

肩関節周囲の痛みに対して効果があります。

肋間神経ブロック

肋間神経痛、胸部の帯状疱疹後神経痛にたいして効果があります。

その他にも次のようなブロック療法があり、痛みの部位、種類によって、その患者様に合ったブロックを選択いたします。

膝関節内注射

膝関節痛の痛みや炎症の程度・適応に応じて、ヒアルロン酸やステロイドの膝関節内注射を行なっています。

ステロイドは内服治療で緩和しない急性期の炎症性の強い膝痛で感染を伴わない場合に行いますが、繰り返し注射することはできません。

ヒアルロン酸は変形膝関節痛症で動作時の膝痛、違和感(ゴリゴリ音がするような感じ)に対して、関節液の状態を改善し、関節の動きをスムーズにし、炎症に抑えて、膝痛の改善させます。初めての場合は週1回連続5回の投与がすすめられます。
通常のヒアルロン酸(スベニール等)で効果不十分な場合、より効果の高いヒアルロン酸(サイビスク)を使用することもできます。

ペインクリニックの内服療法

痛みの治療を使用する内服薬は近年かなり多様化しております。
患者様の痛みの種類や年齢、生活に応じて、合った内服薬を使用することにより、痛みの抑えるだけではなく、一定の期間内服することにより、根本的な治療になる場合もあります。
それぞれの内服薬の特徴を十分患者様に説明し、効果を判定しながら、患者様に合った治療薬を見つけていくことを心掛けています。

消炎鎮痛剤(NSAIDS)
ロキソニン、セレコックスなどの一般的な鎮痛薬です。急性期の痛みや、頓服薬として有用です。長期に内服することも可能ですが、胃腸障害、腎機能障害のチェックが必要です。
神経障害性疼痛治療薬(リリカ)
帯状疱疹の神経痛、坐骨神経痛、頚椎症による上肢の神経痛、肋間神経痛、坐骨神経痛、繊維筋痛症などに効果があります。
眠気、ふらつきが出現しやすいので、少量からその方にあった用量まで増やしていきます。
その他にテグレトール(三叉神経痛)ガバペンがあります。
麻薬系鎮痛薬
胃腸障害、腎障害等の副作用がなく少量で強い鎮痛効果があり、長期の内服に適しています。高齢者や若年者でも頑固な慢性疼痛の方に適しています。
近年保険適応が広がり、使用できる薬が増えました。
内服薬のトラマール、トラムセット、ワントラム
貼付剤のノルスパンテープ、フェントステープデュロテップパッチがあります。
睡眠補助薬、抗うつ剤
睡眠障害を伴う方は痛みを治療する上で睡眠補助薬を使用することにより快適な睡眠だけはなく痛みも改善します。
以前より三環系抗うつ剤、SSRI、SNRIなどの抗うつ剤が慢性の痛みに効果があることが知られていましたが最近は保険適応が認められた内服薬もあります。
漢方薬
頭痛、肩こり、五十肩、膝痛、腰痛、神経痛、しびれ、こむらがえり、冷え症などに効果があります。症状に応じて処方します。痛みが改善した後の予防薬としても有効です。
筋弛緩薬
筋緊張型頭痛、肩こり、背部痛、腰痛に補助薬として使用します。
片頭痛治療薬
一般的な鎮痛剤で改善しない片頭痛にはトリプタン製剤が有効です。
水なしで内服できるもの、効果の長いもの、点鼻薬などいくつかの種類があります。
頭痛が頻回な場合には予防薬もあります。
骨粗鬆症治療薬
高齢者の慢性腰痛では骨粗鬆症を伴うことが多く、痛みを緩和するためにも骨粗鬆症の治療が必要です。段階に応じて数種類の内服薬、注射剤があります。

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